■子育てエコホーム支援事業の概要や条件を新築に関してまとめてみた。
子育てエコホーム支援事業の新築にしぼり、補助金の概要を説明しています。長期湯量住宅なら100万円、ZEH水準なら80万円は大きいので、快適な住宅を建てて、補助金をGETしましょう。
■期間
令和6年3月下旬~予算上限に達するまで(遅くとも令和6年12月31日)
■事業の目的・概要
エネルギー価格などの物価高騰の影響を受けやすい子育て世帯・若者夫婦世帯による、高い省エネ性能を有する新築住宅の取得や、住宅の省エネ改修等に対して支援することにより、子育て世帯・若者夫婦世帯等による省エネ投資の下支えを行い、2050年カーボンニュートラルの実現を図ることを目的とします。
具体的に新築に絞って説明すると、 子育て世帯・若者夫婦世帯が、長期優良住宅、若しくはZEH住宅の新築(持家)を建てる、若しくは新築分譲住宅の購入する新築住宅に関して、国が支援(補助金)してくれます。
子育て世帯とは?
子育てエコホーム事業の18未満の子を有する世帯とは。
・令和6年3月末までに工事着手…平成16(2004)年4月2日以降出生の子を持つ世帯
・令和6年4月以降に工事着手…平成17(2005)年4月2日以降生まれの子をもつ世帯。
若者夫婦世帯について、いずれかが39歳以下の夫婦とは?
子育てエコホーム事業の若者夫婦世帯とは。
・令和6年3月末までに工事着手…いずれかが昭和57(1982)年4月2日以降出生の世帯。
・令和6年4月以降に工事着手…いずれかが昭和58(1983)年4月2日以降出生の世帯。
新築住宅とは?
新築住宅とは、売買契約締結時点において、完成(検査済証の発出日)から1年以内であり、人の居住の用に供したことのないものが対象物件。
■新築の補助対象事業のタイプ (発注者又は購入者が自ら居住する住宅が対象)
(1)注文住宅の新築(新たに発注(工事請負契約)するもの)
(2)新築分譲住宅の購入(売買契約)する新築住宅。
■補助対象期間
●注文住宅の新築
令和5年11月2日以降に基礎工事より後の工程の工事に着手するもの。
ただし、令和6年12月31日までに工事が一定以上の出来高に達した上で交付申請を行い、別途定める期間内に完了報告が可能なものに限る。
●新築分譲住宅の購入
令和5年11月2日以降に基礎工事より後の工程の工事に着手するもの。
ただし、令和6年12月31日までに工事が一定以上の出来高に達した上で交付申請を行い、別途定める期間内に完了報告が可能なものに限る。
■新築対象住宅の性能要件等
対象住宅の性能等の条件は①又は②
① 長期優良住宅
長期にわたり良好な状態で使用するための措置が講じられている住宅で、所管行政庁(都道府県、市町村等)にて認定を受けたもの(2022年10月1日以降に所管行政庁に認定申請をしたもの又は登録住宅性能評価機関に「長期使用構造等の確認」申請をしたもの(変更認定は除く))
② ZEH住宅
強化外皮基準に適合し、再生可能エネルギー等を除き、基準一次エネルギー消費量から20%以上の一次エネルギー消費量が削減される性能を有するもの(ZEH、Nearly ZEH、ZEH Ready又はZEH Orientedに加え、令和4年10月1日以降に認定申請をした認定低炭素住宅 、性能向上計画認定住宅はこれに該当。)
かつ③~⑤のすべてに該当すること
③ 住戸の延べ面積
住戸の延べ面積が50㎡以上240㎡以下(床面積は、壁その他の区画の中心線で囲まれた部分の水平投影面積(吹き抜け、バルコニー及びメーターボックスの部分を除く。)により算定します。なお、住戸内に階段が存在する場合、階段下のトイレ及び収納等の面積を含めます。以下同じ)のもの。
④ 土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律
土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律(平成12年法律第57号)に基づく土砂災害特別警戒区域又は災害危険区域(急傾斜地崩壊危険区域又は地すべり防止区域と重複する区域に限る)に原則立地しないもの。
⑤ 都市再生特別措置法
都市再生特別措置法(平成14年法律第22号)第88条第5項の規定※により、当該住宅に係る届出をした者が同条第3項の規定による勧告に従わなかった旨の公表がされていないもの。
※「立地適正化計画区域内の居住誘導区域外の区域」かつ「災害レッドゾーン(災害危険区域、地すべり防止区域、土砂災害特別警戒区域、急傾斜地崩壊危険区域、浸水被害防止区域)内」で建設されたもののうち、一定の規模以上(3戸以上又は1戸もしくは2戸で規模が1,000㎡以上)の開発によるもので、都市再生特別措置法第88条第3項に基づき適正なものとするために行われる市町村長の勧告に従わなかった場合、その旨が市町村長により公表できることとされています。
■補助額
長期優良住宅の補助金 :100万円/戸(条件によっていは原則半額)
ZEH住宅の補助金 : 80万円/戸(条件によっていは原則半額)
認定低炭素住宅の補助金 : 80万円/戸(条件によっていは原則半額)
性能向上計画認定住宅の補助金 : 80万円/戸(条件によっていは原則半額)
原則半額となる条件。
以下の①かつ②に該当する区域に立地している場合。
①市街化調整区域
②土砂災害警戒区域又は浸水想定区域(洪水浸水想定区域又は高潮浸水想定区域における浸水想定高さ3m以上の区域をいう。)
■期間条件
●基本条件
令和5年11月2日以降に基礎工事より後の工程の工事に着手する住宅が補助対象。
ただし、申請時に工事が一定以上の出来高に達しているとともに、別途定める期間内に申請、完了報告が可能なもの。
●別途定める期間
着工 …遅くとも令和6年12月31日まに、基礎工事より後の工程の工事着手
補助金予約申請…予算上限に達するまで(遅くとも令和6年 11月30日まで)
補助金交付申請…予算上限に達するまで(遅くとも令和6年 12月31日まで)
完了報告 …令和7年7月31日まで
■交付申請の予約について
建築工事着工後に補助金の交付申請の予約が可能(任意)。
予約によって補助金が一定期間確保されます。
予約申請後3ヶ月以内又は令和6年12月31日のいずれか早い日までに交付申請が無かった場合、その予約は取り消される。
予約を行っただけでは、交付申請を行ったことにならないので注意が必要。
予約申請及び交付申請の入力情報に基づき、事務局で補助金額を把握・管理し、予算上限に達した場合、予約申請・交付申請の受付を終了。
■住宅の性能を証明する住宅証明書等
●長期優良住宅
・長期優良住宅建築等計画認定通知書※1
●ZEH住宅
・設計住宅性能評価書又は建設住宅性能評価書
(断熱等性能等級5かつ一次エネルギー消費量等級6を満たすもの)
・BELS評価書(ZEHマーク又はZEHーMマークが表示されたもの)※2
・低炭素建築物新築等計画認定通知書※1
・性能向上計画認定通知書※1
・フラット35S適合証明書※3及び竣工現場検査申請書※4・適合証明申請書(すべての面)
・フラット35S設計検査に関する通知書※5及び設計検査申請書(すべての面)※6
●注意事項
※1 2022年10月1日以降に所管行政庁に認定申請をしたもの又は登録住宅性能評価機関に「長期使用構造等の確認」申請をした住宅が対象。
※2 本事業の要件への適合が確認できる「一次エネルギー消費量計算結果(住宅版)」を追加提出できる場合は、ZEHマークの記載のないBELS評価書も認める。
※3 「フラット35Sの基準の適用」欄、「金利Aプラン」の「省エネルギー性」にチェックがあること又は「フラット35Sの基準の適用」欄、「ZEH」の「ZEH(−M)」「Nearly ZEH(−M)」「ZEH−M Ready」「ZEH(−M) Oriented」のいずれかにチェックがあること。
※4 「フラット35S適用基準」欄、「金利Aプラン省エネルギー性」にチェックがあり、「断熱等性能等級5以上及び一次エネルギー消費量等級6」にチェックがあること又は「フラット35S適用基準」欄、「ZEH」の「ZEH(−M)」「Nearly ZEH(−M)」「ZEH−M Ready」「ZEH(−M) Oriented」のいずれかにチェックがあること。
※5 連絡事項の「フラット35S(金利Aプラン)「省エネルギー性能を利用する場合の条件」の欄の「次のいずれかの書類の写しを適合証明書交付前までに提出することが条件となります。」にチェックがないこと、かつ「フラット35Sの確認にBELS評価書を利用する場合の条件」の欄の、「竣工現場検査・適合証明申請時までに当該書類の写しを提出することが条件となります。」にチェックがないこと。
※6 「フラット35S適用基準」欄、「金利Aプラン省エネルギー性」にチェックがあり、「断熱等性能等級5以上及び一次エネルギー消費量等級6」にチェックがあること又は「フラット35S適用基準」欄、「ZEH」の「ZEH(−M)」「Nearly ZEH(−M)」「ZEH−M Ready」「ZEH(−M) Oriented」のいずれかにチェックがあること。
■子育てエコホーム支援事業と他の補助金の併用
【留意事項】
・ 原則として、本制度と補助対象が重複する国の他の補助制度との併用はできません。
・ なお、地方公共団体の補助制度については、国費が充当されているものを除き、併用可能です。
・ 具体的には、新築についてそれぞれ以下の通りとします。
【注文住宅の新築、新築分譲住宅の購入】
・ 住宅の本体工事の全部又は一部を対象とする国の他の補助制度との併用はできません。
・ 代表的な補助制度との併用の取扱については次の通りです。
⭕ 住まいの復興給付金
⭕ 外構部の木質化対策支援事業
❌ こどもエコすまい住宅支援事業
❌ 地域型住宅グリーン化事業
❌ LCCM 住宅整備推進事業
❌ 戸建住宅ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)化等支援事業
❌ 集合住宅の省CO2化促進事業
❌ 集合住宅の小CO2化促進事業
■土砂災害警戒(特別警戒)区域の判定方法
土砂災害(特別)警戒区域とは
土砂災害防止法に基づき、避難に配慮を要する方々が利用する要配慮者利用施設等が新たに土砂災害の危険性の高い区域に立地することを未然に防止するため、開発段階から規制していく必要性が特に高いものに対象を限定し、特定の開発行為を許可制とするなどの制限や建築物の構造規制等を行う区域。
本事業の新築住宅として区域内となる判定基準
●判定基準:住宅の全部又は一部が土砂災害(特別)警戒区域内に含まれる場合
●判定のタイミング:原則として、住宅の着工時
確認方法:建築士が確認し、出来高確認書に記載の上、交付申請時に提出。
■浸水想定区域の判定方法
洪水(高潮)浸水想定区域とは
水防法に基づき、洪水予報河川及び水位周知河川に指定された河川において洪水が発生し、その洪水により万が一氾濫した場合の浸水が想定される区域。
高潮浸水想定区域
水防法に基づき、想定し得る最大規模の高潮による氾濫が発生した場合に浸水が想定される区域。
本事業の新築住宅として区域内となる判定基準
●判定基準:住宅の全部が浸水想定区域(想定最大規模)内に含まれる場合
●判定のタイミング:原則として、住宅の着工時点
確認方法:建築士が確認し、出来高確認書に記載の上、交付申請時に提出。
■新築に関するQ&A
予算
Q:予算を使い切れば期限前でも申請を締め切る可能性はありますか(予算がなくなったら終了ですか)
A:予算に達した時点で交付申請(予約含む)の受付を締め切る予定です。申請の締め切りは、予算の執行状況に応じて、各事業それぞれ公表します。早めの申請をお願いします。
子育て世帯
Q:交付申請時点で妊娠中の場合は、子育て世帯で申請できますか(完了報告までに、子供が産まれた場合は対象になりますか)
A:交付申請時点(予約を行う場合は予約の提出時点)で子を有していない世帯は子育て世帯の定義には該当しません。なお、若者夫婦世帯に該当する場合は対象となります。
若者夫婦世帯
Q:交付申請時点では未婚(独身)。完了報告までに結婚する。若者夫婦世帯の対象になりますか
A:交付申請時点(予約を行う場合は予約の提出時点)で、夫婦であることが確認できる場合は対象になります。
新築
Q:新築、太陽光発電設備等の再生可能エネルギー設備の導入は必須ですか
A:再生可能エネルギー設備の導入は必須ではありません。
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